√yūto #03 思春期

星状学園


ボクは6歳頃からずっとこの学校に居る。
約9年もこのエスカレーターに乗っていて
これが当たり前だと思っていたが、
言わずと知れた名門校らしく、

でもって、現在ボクは高学部



相変わらずチビッ子だが、

最近は妙にソレがウケている。

おもちゃにされるのは家で慣れているものの

正直、唯一の息抜きである学園内でもされるのは


ハッキリ言って、ウザい

#  -=・=-   -=・=-


背の順ではいつも腰に手を当てる役。
身に纏うもの総てがSサイズ、
サイズがない時はレディース;


何より水泳部のボクは、

何れは"スク水"なるモノを着させられる恐怖

気休めだろうが何だろうが牛乳毎日1L飲んでいた


お腹はいっぱい…でもおっきくなりたい。。。



オトコ一人だけ甲高い声をして

号令、合唱、朗読、

何もかもが違和感


コンプレックス爆発寸前だった。





高1の事である。



いつもの様に部室の掃除をしていた。


部活に入ったのは他でもない、

少しの時間でも家に帰りたくないからである。


8月のインターハイに備えて、先輩たちは正念場だった。


泳いで帰ってきた先輩たちを見て、

半ば嫌味な程のとてつもない劣等感を感じた…。


「なんだ陸咲、俺らの身体が羨ましいのか?」


その通りです。


「つかお前ホントちっこいよなー。
 もしかしてまだ生えてなかったりすんじゃねー?(笑)」



頭ん中で、何かが切れた様な音がした。


『バカにしないでください。掃除終わったので失礼します。』



頭にきて帰ろうとした瞬間、

ニヤリと笑う他の先輩にドアを塞がれた。



「なら見せてみろよ?な??」



... ! ! ! ! ! ! ! ! ...





最悪な屈辱だった。


理由も言わず顧問の先生へ退部届を出した。


ボクだって…

ボクだって…

もうオトナなんだ。



ドライバーにチップを渡して向かわせたのは美容院


いつもママと行く所は密告される可能性大のため、

駅前近くの他の美容院に車を停めさせた上

初めて一人でお店に入った。。。恥ずかしい…


案内されるままにサロン椅子に座り、

「本日はどの様なスタイルがご希望ですか?」との問いに



『取り敢えず短く
 そして金髪に!!!!』



少し戸惑った顔したスタイリストがボクに尋ねる。

「ボク、今日お母さんかお父さんは…?」



『ボクは16歳です!!!!』



雄叫びを挙げたのも初めてだった。

ぅゎ、今めっちゃ恥ずかしい…;


念のため学生証を見せ、確認させた。


そして使いたくない手段ではあったが致し方あるまい。

パパの名刺を見せ彼のポケットにお札を差し込んだ

言わずとも、口止め料として。



そんなこんなで漸く施術が始まった。

思い切ったとはいえ、

華麗なるオトナへの変身後訪れる事必須の恐怖

変な汗がダラダラ止まらなかった…。

あと、結構頭がヒリヒリして痛い。。。



-2時間後-



悟りを開く様にずっと目を瞑っていたボク

「如何ですか?」

との声で瞼をゆっくりと開いた。



キタ── (o *>∇<)=○)゚Д)^^^^^^゚ ──!!!!



ん~どっから見ても強そうなオトナになった。

やはりこの見た目がダメだったんだな。



「ありがとうございました…

 またのご来店をお待ちして居ります…」



典型的なカタチから入るタイプ

おまけで気づいたのもさて置き、

鬼の形相の両親の顔頭に浮びつつも帰宅


案の定、陸咲家の一大事にまで発展し、

当分、屋敷への出禁を命じられ

陸咲グループホテルという絶対的な監視下

ホテル住まいを余儀なくされた


既に学校にはお金が渡されており

暫く登校しなくていいとの事。



パパが仕事早いのは、知ってた。


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